2026年版|不動産小口化商品で実現する相続対策とは?メリットや活用術を解説
令和8年度の税制改正により、これまで不動産小口化商品で期待されていた相続税の評価減のメリットは無くなりました。小口化商品は、保有期間にかかわらず相続時には時価評価となるため、従来のような大きな節税効果は得られません。
しかし、この改正は「節税」ができなくなっただけであり、 不動産小口化商品が相続対策として価値を失ったわけではありません。
むしろ、相続の本質的な課題である「遺産分割」「相続人間のトラブル」「相続後の管理負担」を考えると、不動産小口化商品の強みは、これからの時代にこそ生きてくる相続対策なのです。
今回の記事では、終活における資産運用や相続対策にも役立つ不動産小口化商品のメリット・デメリットや購入する際のポイントをわかりやすくご紹介するので、ぜひお役立てください。
不動産小口化商品とは?

不動産小口化商品とは、不動産特定共同事業法に基づいて不動産を小口化して販売する金融商品です。一口100万円ほどで購入でき、不動産運用による収益は投資家に分配されるのが特徴です。
不動産小口化商品の種類は主に3つあります。不動産を運用する事業者と投資家が組合契約を交わす「任意組合型」、事業者と投資家が匿名組合契約を結ぶ「匿名組合型」、そして不動産の共同持分を有する投資家が事業者に賃貸運営を委任する「賃貸型」です。
・ 任意組合型
・ 匿名組合型
・ 賃貸型
このうち、匿名組合契約における不動産の所有者は事業者となり、投資家は出資のみをする形となるので所有権はありません。不動産小口化商品から得た収益は雑所得として確定申告する必要があります。
一方、任意組合契約の場合には、投資家は事業者から不動産の持分を購入する形になるので所有権があります。賃貸型も投資家は共同で不動産を購入するので所有権があります。収益は不動産所得として確定申告し、売却時の利益は譲渡所得として申告します。
それでは、不動産小口化商品のメリット・デメリットを確認してみましょう。
不動産小口化商品の3つのメリット
少額から投資可能
不動産小口化商品は一口100万円程度から不動産投資が可能な仕組みの商品です。不動産投資には興味があるけど、空室リスクや管理の手間が不安な方でも始めやすいため、初めて不動産投資をする方や分散投資の一つとして活用する方、また資産の保全を優先するシニア層の方など、幅広い層で活用されています。
相続時に分割しやすい
現物の不動産を相続対策として購入する場合、相続人が現物の不動産を相続した際にどのように分割するのかという実務的な問題も起こり得ますが、不動産小口化商品は複数に分割して購入できるため、遺産分割で揉める可能性も少なくなります。
リスクの分散にもなる
不動産は立地によって賃貸需要や周辺の競合物件の数が違うので、収益性も違ってきます。そこで、不動産小口化商品を複数のエリアに分けて購入すれば、自動的にリスク分散にもなり得ます。
不動産小口化商品の3つのデメリット
流動性が低い・商品の種類が少ない
不動産小口化商品のデメリットについても確認しておきましょう。不動産小口化商品は投資信託のように証券取引所で売買されているわけではないので、「流動性が低い」というデメリットがあります。つまり、売却したい時にすぐ買い手がつくとは限らないということです。
また、商品の種類が少ないのも特徴です。不動産小口化商品を販売できるのは、不動産特定共同事業法で定められた条件を満たし免許を取得できる事業者のみです。その条件として、資本金1億円以上の宅地建物取引業者であることや業務管理者を常駐させていることなどがあります。賃貸型の不動産小口化商品は投資家が不動産を共同購入する形なので、さらに購入できる商品は少なくなります。
融資を受けることができない
現物の不動産投資では金融機関の融資を受けることができるので、少ない資金でもレバレッジを効かせた資産運用が可能です。一方、不動産小口化商品は融資を受けて購入することはできません。
長期運用で利益は安定しているが、利回りは控えめ
現物で不動産を購入して運用するよりも、事業者に手数料を支払う分、利回りが低下する場合もあります。現物の不動産投資でも管理会社に手数料は支払いますが、不動産小口化商品はそのほかにも運用手数料を差し引かれることになるので、短期的に大きな利益を狙う投資方法ではないことを留意しておきましょう。
不動産小口化商品が相続対策におすすめ!な理由
次に、不動産小口化商品が終活にもおすすめできる理由や活用方法をご紹介します。
分けやすいから相続トラブルを防ぎやすい
相続で最も揉めるのは“不動産の分け方”です。
相続人が複数いる場合、現物の不動産1棟物件は均等に分けることは難しく、共有にすると意思決定で争いが起こりやすくなります。
一方、不動産小口化商品なら
・1口単位で“公平に分けられる”
・評価額が明確なので“揉めない”
・換金しやすく、納税資金にも使える
といったメリットがあり、「争族」を防ぐ力は非常に大きいと言えます。
【例】

安定的な運用が期待できる
運用をプロの事業者に任せるため、その分経費が必要となり利回りは控えめとなりますが、株やFXなどと比較して安定的な運用が期待できます。
例えば、退職金などを将来の高齢者向け施設の入居資金や介護資金に充当するまでの運用を考えた場合、元本の変動リスクが大きい運用商品では、まとまったお金が必要な時に元本が毀損していた場合、必要な資金が確保できないリスクも内在します。
そのため、なるべく安定的な運用をしつつ相続対策にもなる不動産小口化商品は、おすすめな投資商品と言えます。
管理手間のかからない資産運用方法として
不動産小口化商品は、不動産投資での煩わしい管理の手間がかからないというメリットがあります。一般的な不動産投資(現物アパート、マンション)では、空室対策、建物管理、修繕、募集や入退去の管理を始め、家賃回収や、定期清掃、はたまたクレームの対応まで、オーナーご自身が手配する業務が多く、特に年齢を追うごとに煩わしく感じる方も少なくありません。また、現物不動産を相続した場合、相続した側にこの大きな負担がのしかかります。
不動産小口化商品なら、管理・運用は事業者あるいは、事業者が手配した専門の業者が行うため、安心して任せることができます。相続人も、煩雑な感業務をすることなく賃料収入という不動産のメリットだけを受け継げます。
人生100年時代とも言われる中、少しでもゆとりある生活を送り、次世代に資産を継承するためには、不動産小口化商品は適切な資産運用方法の一つと言えます。
小口化商品は「節税商品」から「家族を守る相続商品」へ進化
税制改正が進む今の時代、国は「節税目的の相続対策」をどんどん封じています。
しかし、
トラブルを避ける
分割しやすくする
管理の負担を軽減する
継承後も安定収益を残す
これらは国が規制しようのない、家族のための本質的な相続対策であり、不動産小口化商品は、この“本質的な相続対策”として非常に優れています。
今回の法改正をきっかけに、不動産小口化商品は 節税よりも、家族の未来を守るための相続対策としての価値が際立つようになりました。
分けやすさ(投資単位の小ささ)
換金性(売却のしやすさ)
透明性(情報開示の明確さ)
管理の手間のなさ
不動産収益の継承(相続のしやすさ)
これらは、現物不動産にはない、特徴やメリットが存在します。不動産小口化商品は、いまもなお相続を円滑にするための有効な手段の一つです。
不動産小口化商品を購入する際に注意するポイント
安定的な資産運用と相続対策が期待できる不動産小口化商品ですが、他の投資商品と同様に収益や元本が保証されていないため、リスクがゼロの商品ではありません。
不動産小口化商品のメリットとデメリットを把握したうえで、購入する際に注意したいポイントをご紹介します。
・ 運営事業者や担当者を見定める
・ セミナーに参加して声を聞いてみる
・ 購入する不動産小口化商品の種類を検討する
運営事業者や担当者を見定める
不動産小口化商品は、投資信託のJ-REITのように上場した金融商品ではありません。販売するのは不動産を運営する事業者なので、購入もその事業者から直接購入することになります。
そのため、不動産を運用している事業者を見定めることが、不動産小口化商品を購入する際には重要になります。終活における相続対策とはいえ、やはり運用成績がよいものを選ぶのが基本なので、事業者選びによって資産運用のパフォーマンスは大きく変わります。
不動産小口化商品を販売している運営事業者では、すでに運用している商品の利回りを紹介しています。エリアや物件の種類も事業者によって違いがあるのでチェックしてみるといいでしょう。都心のワンルームをメインとした小口化商品や、ホテル・商業ビル、シェアハウスなどを運用対象としたものまで様々あります。
商品についてわからないことがあれば、不動産小口化商品を販売する企業に問い合わせることも大切です。不動産投資には少なからずデメリットや注意点があるので、それをきちんと説明してもらえるかどうかをチェックするとよいでしょう。
セミナーに参加して直接聞いてみる
不動産小口化商品を販売している企業の多くはセミナーを開催しています。セミナーでは相続対策としての購入方法や商品の選び方など、テーマを決めて説明することが多いので、疑問に思うことも解決できるでしょう。講義のあとは質問することもできるので、疑問点はしっかりと聞いておきましょう。
セミナーは無料で開催されることありますが、募集人数は少なく先着順であることも多いので、開催情報はこまめにチェックしておくことが必要です。不動産を活用した基本的な資産運用の方法から節税・相続対策など幅広いテーマで開催しているので、自分の目的に応じてセミナーを選ぶことができます。
一般的に、不動産小口化商品を取り扱う事業者は、将来に備えた資産運用を検討中の方や、不動産投資が初めてという方でも気軽に参加できるセミナーを随時開催しています。セミナーの内容によっては、相続税対策や老後資金の貯め方についても詳しい説明をしてもらえるので、興味のある方は参加を検討してみてください。
まとめ
不動産小口化商品は小口投資で分散して購入できるという意味で、リスク分散にもなる不動産投資のカタチです。また、プロの目で厳選した資産価値の高い物件を所有権を持つことができるのも魅力です。
不動産小口化商品「まちシェア」なら、不動産投資におけるリスクの一番の要因であるボラティリティ(変動率)の影響を受けず、湘南エリアの居住系不動産を取得することで、長期保有、安定運用が期待できる商品となっています。このような不確実な時代だからこそ、不動産小口化商品のような手堅い投資は、ご自身の資産ポートフォリオに組んでみてもよいと、私たちは考えます。
是非、他の投資方法と比較検討され、じっくりとご自身の資産運用の検討材料になさってください。




